(3)シュメール人の謎
・シュメール文明
歴史学で世界最古とされるメソポタミア文明。これは現在のイラク、チグリス川、ユーフラテス川の間に栄えました。そのメソポタミア文明の中でも初期、紀元前3800年~3500年頃に興ったのがシュメール文明です。
出土したシュメール文明時代の像。当時のシュメール人を象ったものなのであろうか。異様に目が大きくグレイのようです。
シュメール文明は、シュメール人によってメソポタミアの最南部に築かれましたが、不思議なことにこのシュメール人というのが出自不明の民族でどこからやってきたのか判っていません。そして突然現れた彼らは、その後の文明にも引き継がれてゆく高度な発明を次々に遺します。彼らの多くの発明によりそれ以前と人類の生活は一変してしまったのです。
例えば1分は60秒、1時間は60分という60進法もシュメール文明の発明とされます。天文学が発達していたため12か月の倍数かつ両手の指の10本という数の最小公倍数から来ていると言われています。
このシュメール文明の遺構から数万点にも及ぶ粘土板が発掘されており、文字が記されており、今も解読が進められています。その解釈には様々あるようですがこれらをシュメール文書と呼びます。中には神話も書かれており、そのシュメール神話には、天空神アヌを頂点として多くの神々が語られています。この神々の総称をアヌンナキと呼びます。神話以外にも当時の文明レベルを知る手がかりが秘められています。
粘土版のシュメール文書の解釈の中でもゼカリア・シッチン(1922~2010)という研究者が発表した訳文は大変な注目を集めることになりました。以下のようなものです。
・神々は別の惑星からやってきて、猿と自分たちの遺伝子を合わせて人間を作った 。
・肉眼では見ることのできない冥王星や海王星について、既にそれはの知識があったと思わせる点があった 。
・ニネヴェという都市で見つかった粘土板群から、ニネヴェ定数という甚大な数値(195兆9552億)が出てきた。この数値は、地球の歳差運動の周期で割り切れると同時に、様々な惑星の公転周期で割り切れる数だった。本当だとすると、古代人が先端的な天文学の知識を有していたことになる。
おおよそこのようなものです。文書の解釈については諸説あるので慎重になるべきですが、このような内容の文書が本当に紀元前4世紀に書かれたとなると無視できるものではありません。
神が人間を創造した。
現代の宗教でもそう信じる者がこれだけ多いわけですから、古代に同じような考えがあり、それを粘土板に記したとしても何の不思議もありません。しかし出自不明でどこからともなく突然現れ高度な文明を築いたシュメール人、彼らが自分たちの事を「混ざり合った人」と呼び、別の星から来た存在によって猿と遺伝子を掛け合わされて創られたと信じていた、、、あまりにもリアルな話に震えますね。。
このシッチンという学者の説、詳細にはどのようなものなのでしょうか。
つづく
人類は古代核戦争で一度滅亡した―シュメール粘土板が明かす 古代マヤ文明の神々が警告する『2012年』の危機 (ムックセレクト)
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